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米国製の核シェルター販売開始 日本安全安心ICT化協会


初年度100基目指す

一般社団法人日本安全安心ICT化協会(略称・AAI、福岡市中央区荒戸1丁目、門田暁斎代表理事)は、11月から米国製の家庭用核シェルターの販売を開始した。

AAIは熊本地震をきっかけに、地域の安全強化を図りながら省エネやICT化への取り組みを推進するため設立。今回、北朝鮮情勢の悪化を受け核シェルターに対する関心が高まる中、有事や大規模災害などを想定し、家庭用核シェルターの施工を含めた販売を開始したもの。取り扱うのは世界各国に出荷実績を持つ米国アトラス・サバイバル・シェルターズ社製の製品で、AAIが9月から全国展開を開始した法人向けに社会貢献しながらコスト削減も図れる独自のNTT光コラボレーション企画「min10(ミンテン)光」にちなみ、「min10シェルター」として展開する。min10光事業で広がりつつある全国の提携拠点網などを活用し、初年度100基の販売を目指す。

min10シェルターは主に、地下に埋設する「地下シェルター」、新築マンション・戸建て住宅など向けにコンパクトで低価格な「ルームシェルター」、既存住宅の庭先などに埋設できる大型の「ヤードシェルター」の3タイプ。いずれも厚さ12ミリの鋼鉄製で高耐久性の防腐ペイントを施す。一般的に放射能の減衰には1〜2週間かかると言われる中、放射性物質などの浸入を防ぐ高機能空気清浄機を備えているのが特徴。オプションとして発電機や簡易トイレ、折り畳み式ベッド、非常用長期保存食料なども用意し、大人4人が電気や水道無しでも2週間の生活が可能という。

工事費込みの概算価格は地下シェルターが1500万円から、ルームシェルターが700万円から、ヤードシェルターが2000万円超となっている。門田理事長は「核シェルターの普及率はスイスやフランスが100%、米国が82%、英国が67%に対して、日本は0・02%と桁違いに低く、Jアラートが鳴っても避難場所がないのが現状。普段は物置やゲストルームとしても使えるシェルターを、いつか起こり得るかもしれない事態や災害時に、自身や家族の身を守る手段として検討してほしい」と話している。

AAIは16年12月設立。出資金1000万円。会員108人。min10光事業のほか、防犯減災省エネ自販機事業や省エネ・電気代削減事業を展開。現在、福岡、熊本、長崎、東京、大阪、沖縄、北海道に活動拠点を置き、min10光を中心に全国展開を図っている。

2017年12月19日発行