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米国カリフォルニア州に素材卸売業の現地法人 東洋新薬 3年後に50億円の売り上げ目指す
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健康食品受託メーカーの株式会社東洋新薬(福岡市博多区博多駅前2丁目、服部利光社長)は9月14日、米国カリフォルニア州に100%子会社の現地法人「Toyo Bio‐Pharma・Inc」(白石義明社長)を設立した。
以前から海外事業部を設け、独自素材の輸出販売を展開してきたが、最近は米国健康食品市場で同社が開発する各種野菜、果実の発酵素材などが注目を集めているため、現地での本格的な供給体制を構築したもの。当面は米国の大手健康食品会社、およびサプリメント製造販売企業を中心に素材の販売事業を展開。将来的には現地工場を開設しOEM生産を開始することも検討しており、3年後の売上高50億円を目指す。
新会社の資本金は30万ドル(約3,300万円)。今後同社ではキャベツやタマネギ、オレンジといった天然素材自体が有効性を保持する原料の独自発酵素材を販売展開していくと同時に、東洋新薬の基幹素材である高濃度ポリフェノール素材「フラバンジェノール」の販売にも力を入れる。
同社では「健康食品の世界市場は約1,800ドルと言われ、そのうち38%を米国が占めている。世界最大の市場でありながら今も成長し続ける同国への参入により、企業規模の発展と経営基盤の拡大を図っていきたい」と話している。
葛の花エキスに肝臓保護作用があることを実証
また同社は、葛の花エキスに含まれる成分に肝臓保護作用があることを実証、このほど開催された第22回和漢医薬学会大会で発表した。
葛の花エキスは、葛根湯で知られる「葛」の花部から抽出される機能性素材。今回の発表では葛の花エキスのヒト肝癌細胞への細胞障害の影響、さらにアセトアルデヒドによるラットの肝臓への影響を調査したところ、葛の花エキスには肝機能を保護する作用を有することがわかったという。同社では、これら以外にも二日酔い予防やダイエットにも有効であることを確認しており、今後幅広い商品開発に期待を寄せる。
同社は1997年設立、資本金5,000万円。従業員数は400人。05年3月期売上高は72億円。
服部社長は愛知県出身、54年9月15日生まれの50歳、名城大学商学部卒、趣味は釣り、音楽鑑賞。