NEWS

米国イリノイ州シカゴに物流倉庫を共同開発  西日本鉄道


米国で不動産事業拡大へ

西日本鉄道㈱(福岡市博多区博多駅前3丁目、倉富純男社長)は、現地法人NNRリアルティ・インベストメンツUSA社(以下NNR RI社)を通じて、三菱商事㈱傘下の北米不動産投資会社などと共同で米国イリノイ州シカゴに総事業費約96百万米ドル(約105億円)を投じた物流倉庫を開発する。
米国ではGDP(国内総生産)成長率が堅調に推移し、生産年齢人口の増加や失業率の低下などで不動産需要は安定的に推移。近年のEコマース産業の発展に伴い、物流倉庫は今後も安定的な需要が見込まれており、特にシカゴは米国中西部の物流拠点として、今後も旺盛な物流倉庫需要が見込まれている。西鉄ではテキサス州プレイノにおける収益用不動産開発事業参画に際して18 年3月にNNR RI社を設立しており、今回が米国での同事業2案件目。倉富社長は以前の弊誌取材で「(海外収益用不動産開発事業の)本丸は米国かもしれない」と語っており、シカゴでの開発を通して物流倉庫開発のノウハウを吸収することで、新たな収益基盤を確立し、米国での不動産事業拡大を図る。
物流倉庫は三菱商事傘下のダイアモンド・リアルティ・インベストメンツ社やそのパートナー企業のクロウ・ホールディングス・インダストリアル社と共同開発。場所はシカゴ中心部より約50㎞に位置し、敷地面積は約43万2千㎡。物流倉庫は平屋建ての4棟構成で、延べ床面積は約9万6千㎡。シカゴ都市圏を配送先とする小売・Eコマース・配送業者などを主なターゲットとしている。すでに昨年5月に着工しており、今年7月に完成予定。建設に合わせてリーシングを進め、テナントの入居が一定程度進んだ段階で機関投資家などへ一括売却を計画している。

2020年1月7日発行