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篠栗町に本社・工場を移転 やまやコミュニケーションズ
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週刊経済2023年5月30日発行号
敷地面積1万7490㎡
辛子明太子製造販売などの㈱やまやコミュニケーションズ(山本正秀社長)は4月15日、本社を福岡市東区松島5丁目から糟屋郡篠栗町に移転し、併せて4つの工場を集約した。
旧本社の老朽化に加え、生産拠点の統合・効率化を検討していたことから移転したもの。本社機能と工場を集約させることで製販一体な体制を整える。贈答用や土産用明太子、焼き明太子、業務用バラコ製品、うまだしを生産していた松島地区の4工場を1カ所に集約。また、研究開発棟と通信販売コールセンター(同市博多区)も新本社内に移した。
場所は、篠栗町が食品系企業誘致のため整備した「篠栗北地区産業団地」内、東洋冷蔵㈱福岡支店のそば。敷地面積は1万7490㎡、建物面積は1万1220㎡で、工場と本社事務所は併設している。工場部分は延べ床面積が7200㎡。日本IBM㈱と開発した明太子原料の自動選別システムをはじめ、自動計量器や充填機、自動包装ラインなどを導入して、オートメーション化を図っており、設備自体の生産能力は従来の約1・3倍に向上した。工場スタッフは約150人。
また、本社部分の1階は約15の部署が利用するワンフロアオフィスで、フリーアドレス制を採用。リモートワークやフレックスタイム制を導入するなど出社義務がないため、本社スタッフ約200人に対して席数は約7割を設置。奥には健康経営の一環でフィットネスエリアも設けた。2階にはフードコートや物販コーナーなどがあり、一般向けでは7月にオープンする予定。従業員や地域住民、観光客が交流できる場をコンセプトにしているほか、工場内部を窓ガラスから見学できる。駐車場台数は220台。
山本社長は「工場や通販などのメンバーとも日常的に交流できるなど、部署をまたいだコミュニケーションを図れる本社を以前から構想していた。広さや立地条件の良さで今回の場所に決めた」と話している。
同社は1974年7月創業。資本金は14億円(資本準備金を含む)。22年8月期連結売上高は168億円。従業員数は859人(22年8月末時点)。