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第3者割当増資で2億6000万円調達 KAICO
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研究開発費や人員増加に使用
カイコを使用したタンパク質の受託生産を手掛けるKAICO㈱(福岡市西区九大新町、大和建太社長)は5月22日、第3者割当増資で2億6000万円を調達した。
大和社長が九州大学ビジネス・スクールに在学中、大学が保有する知的財産の事業化に興味を抱き、九大で遺伝学研究用に収集していた450種類のカイコの中からウイルスに感染しやすい個体に、目的のタンパク質を作る遺伝子を組み込んだウイルスを接種し、体内で生産させる技術に着目。この技術をベースに創薬研究などに必要な発現の難しいタンパク質の製造、販売事業を展開している。昨年からカイコの体内で生産したタンパク質を試薬として国内の研究機関に販売している。今回、㈱FFGベンチャービジネスパートナーズ(福岡市中央区天神2丁目、福田知社長)など4社が出資した。調達した資金は、GMP(医薬品の製造業者、製造販売業者に求められる適正製造規範)に則った生産設備の施工、機器の設置や研究開発、生産を担う1人~2人の増員に使用する。大和社長は「今後は創薬研究の最先端である米国へ進出したい。製薬会社を中心にパートナー企業の開拓を進めていく」と話している。
同社は2018年4月設立。資本金3500万円。売上高約1300万円(20年3月期)。従業員10人。
2020年6月2日発行