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第二九州工場に新固形剤棟を建設 沢井製薬


週刊経済2021年10月19日発行

自社生産能力2割増

医薬品製造販売の沢井製薬㈱(大阪市淀川区、澤井健造社長)は、第二九州工場(飯塚市平垣)に錠剤を生産する新棟を建設する。

ジェネリック医薬品業界における品質や供給に関する問題で同社製品での需要が増加したことへの対応、市場拡大による生産能力の増強のため。現在同工場では年間25億錠の生産能力を有するが、ステップ1として約350億円を投じて建物と製造設備の一部を整備し、2024年までに20億錠の生産能力を追加、その後ステップ2として約55億円を投じてさらに10億錠を追加する。同社では24年3月期までの中期経営計画で200億錠以上の自社生産体制の確立を掲げており、今回の投資で同社全体の生産能力は現在の年間155億錠から約20%アップする。新固形剤棟は敷地面積2万6304㎡、7階建てで延べ床面積は2万9446㎡。22年9月に着工し、23年12月完成予定。24年1月から稼働し、同4月から出荷開始となる。新規雇用予定人数は490人。同社は「ジェネリック医薬品業界は製品の供給力強化が喫緊の課題となっており、新棟建設による生産能力増強は業界全体の供給力を下支えすることにもつながる。チャレンジングなスケジュールとなるが、ジェネリック医薬品業界のリーディングカンパニーとして責務を果たすため、確実に遂行したい」と話している。

同社は1948年設立。資本金412億円。2021年3月期のサワイグループ日本事業売上高は1535億円。従業員数は2414人(21年3月期)。