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空港ビル、滑走路の一体運営スタート 福岡国際空港


国際線ターミナルで記念式典

福岡国際空港㈱(福岡市博多区下臼井、永竿哲哉社長)は4月1日、ターミナルビルや滑走路など関連施設の一体運営事業をスタートしたことに合わせ、国際線ターミナルで記念式典を開いた。
式典には塚田一郎国土交通副大臣や小川洋知事、福岡市の高島宗一郎市長ら国県市のトップのほか、運営会社に出資した九州電力の池辺和弘社長、西日本鉄道の倉富純男社長、三菱商事の垣内威彦社長らが出席した。主催者を代表してあいさつした永竿社長は、民間運営スタートまでの経緯などを振り返りながら、「福岡空港の年間旅客数は約2400万人。アジアに近く、発着枠をこえた就航路線を持っていることから、さらなる飛躍が期待できる」とした上で、「1600万人に対応できる国際線ターミナルの拡張などを進め、東アジア・東南アジアで比類なき航空ネットワークを有する東アジアトップクラスの国際空港を目指したい」と強調した。
塚田副大臣、小川知事に続き、あいさつした高島市長は「新元号が発表された日に民間による空港運営がスタートすることは福岡空港が新しい時代に突入した」と切り出した後、民間による路線誘致などに期待を寄せながら、「天神ビッグバン、博多コネクティッドなどを通して、質の高いビジネス都市づくりを進む。そうすることで新たな航空需要を創出する都市経営を展開していきたい」と述べた。その後、来賓や出資企業トップによるテープカットによって、民営・福岡空港の門出を祝った。
福岡国際空港が国と契約した運営期間は30年間。今後、同社では今後も需要拡大が見込める国際線ターミナルの拡張をはじめ、東南アジアの未就航路線や欧米豪の中長距離路線の新規開拓、ホテルや商業施設などの集客施設を整備する。直近では国内線ターミナルと地下鉄空港駅を結ぶアクセスホールを3月28日から供用を開始したほか、今年夏には国際線ターミナルの南北拡張エリアに免税店2店舗をオープンする。福岡空港の民営化は、仙台、高松に続き、国内3番目だが、年間2000万人超が利用する民営化は初めてで、塚田副大臣は「全国でも注目度の高い民間による空港運営」とされている。

2019年4月9日発行