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移動履歴情報システムに関する特許出願 FCHD子会社のSVI研究所


週刊経済2021年8月3日発行

端末の識別情報を不使用

東証ジャスダック上場の㈱FCホールディングス(福岡市博多区博多駅東3丁目、福島宏治社長)子会社で、グループ内の技術開発、新事業創出を手掛ける㈱SVI研究所(東京都文京区、伊藤将司社長)は6月23日、移動履歴情報システムに関する特許を出願した。
同システムはユーザーが携帯する端末の識別情報を使用することなく、連続する移動地点情報のみを収集する手法で移動履歴情報の収集を可能にするもの。この特許の活用によって得られた移動履歴情報は、ほかのデータと照合した際に個人の特定につながるリスクを排除でき、匿名性の高い情報として活用や流通が容易になるメリットがある。社会的信頼性が求められる公共性の高い人流調査や、居住域の特定につながる可能性から特に慎重な扱いが必要となる日常生活圏の移動データ収集などへの活用を想定している。
同社では「携帯する端末の種類や通信方式に依存しない手法のため、デバイス実装方法のバリエーションが豊富であることも特徴のひとつ」と話している。
SVI研究所は2018年7月設立。資本金2千万円。
FCホールディングスは17年1月設立(中核会社・福山コンサルタントは1949年創業)。資本金4億円。2020年6月期売上高は74億1200万円。従業員372人(20年6月末)。