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福岡証券取引所の特定正会員に加入 東京のフィリップ証券


週刊経済2024年2月14日発行号

プロ向け市場開設見据え

シンガポールを本拠地とするフィリップキャピタル・グループの日本法人、フィリップ証券㈱(東京都中央区日本橋、永堀真社長)は2月1日、福岡証券取引所の特定正会員に加入した。
同社は、東証のプロ投資家向け市場「TOKYO PRO Market」で、市場創設当初からJ‐Adviser(上場前の上場適格性の調査確認や上場後の適時開示の助言・指導などを一括して担当する役割)を手掛けており、その経験を生かして、福証が2024年度後半に開設予定のプロ投資家向け市場「(仮称)福証プロマーケット」に参加する意向を示していた。福証本則市場や新興企業向け市場「Q‐Board」についても、事業会社の要望に応じて上場主幹事業務を行う方針。また、福岡への国際金融機能誘致を目指す産学官の推進組織「TEAM FUKUOKA」が誘致したシンガポールのフィンテック企業・M‐DAQ社がシステムを提供する「Fukuoka TRC」プロジェクトでも、フィージビリティスタディにアジアの主要証券会社の一つとして参画している。
同日に開かれた会員証書授与式で、永堀社長は「グループを挙げて、福岡の地の将来性や、ビジネスの成長性を強く感じている。長いお付き合いをさせていただきたい」とあいさつ。「プロマーケットの成長ポテンシャルは、上場する段階で、数値などの杓子定規な基準になっていないこと。数値だけでは測れない伝統的に重要な企業、地域に根差した企業などが上場して、次なる成長を遂げてきた。こうした成長の機会を、九州を含むエリアの企業にも提供したい。現時点で具体的な予定はないが、ビジネスの状況によって拠点開設も前向きに検討したい」と意欲を語った。福岡証券取引所活性化推進協議会の貫正義会長は「福証は、機能・体制的に次のステップに踏み切らなければならない段階にあると考えている。今回の加入、それから機能強化をきっかけに、福証はもとより、上り調子の九州地域の発展にさらなる拍車がかかることを期待したい」、長宣也理事長は「加入の目的に、(仮称)福証プロマーケットやQ‐board、本則市場の主幹事業務参入を挙げていただいている。第3の市場となるプロマーケット市場については、将来一般市場への上場を目指す、成長意欲のある企業の選択肢になることを目指している。積極的にご支援いただき、上場銘柄の増加、売買の活性化、ひいては地域経済発展に大いに力を発揮していただくことを期待している」と話した。