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福岡発プログラミング言語「軽量Ruby」実用化へ  県商工部新産業振興課    不具合修正支援プログラムが完成


 福岡県商工部新産業振興課は12月5日、組込みソフトウェア用に開発した福岡発のプログラミング言語「軽量Ruby」が安心で便利に広く使われるために不可欠とされていた、不具合修正支援プログラム「デバッガ」が県の支援で完成し、世界公開すると発表した。
 「Ruby」は、まつもとゆきひろ氏が開発した日本発のプログラミング言語で、「Java」や「C言語」などに比べ、開発効率の高さから、世界中で採用が進んでいる。組込みソフトウェア用に開発した福岡発のプログラミング言語「軽量Ruby」は、Rubyの開発効率の良さを引き継ぎながら、さらに少ないメモリ容量での動作を可能とし、自動車やロボット、医療・福祉、新エネルギー、農林水産業など、さまざまな産業分野において、あらゆる機器がネットにつながるIoT時代の新しい組み込みソフトウェア開発を担う言語として大きな期待を集めており、県では不具合修正支援プログラム完成で、軽量Rubyによる開発の進展、飛躍的な普及を見込んでいる。
 12月9日には、軽量Rubyとデバッガの開発者、まつもとゆきひろ氏と九州工業大学の田中准教授がその完成報告に小川知事を表敬訪問。当日は企業・大学が軽量Rubyで開発した自律移動ロボットのデモ走行や、インターネットルータ、海洋情報収集システム「BlueMine」、デジタル百葉箱(農業用M2M実証機器)など軽量Rubyによるソフトウェアが組み込まれたさまざまな機器を展示紹介した。
 県では「福岡県Ruby・コンテンツビジネス振興会議」を中心に、全国に先駆け、「軽量Ruby」にかかる人材育成、製品開発支援、技術情報提供などを進めている。こういった強みを生かして、多くの県内IT企業による「軽量Ruby」を活用した優良なソフトウェア開発を支援し、県内ソフトウェア産業の振興を図っていく。