福岡市内でフードデリバリーを開始　福岡交通

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９月末まで

タクシー事業の福岡交通㈱（福岡市東区箱崎ふ頭５丁目、野上正嗣社長）は５月３日、福岡市内でフードデリバリーを開始した。
本来、タクシーは有償で貨物輸送することを禁じられているが、各家庭で食料や飲料の宅配ニーズの増加に伴い、国土交通省が９月末まで特例的に輸送を認めており、同社はフリーペーパー「ナッセ」を発行する㈱サンマーク（福岡市中央区大名１丁目、阿多浩一社長）ら３社が、コロナ禍で来店客が減少した飲食店を支援するために開始したデリバリー・テイクアウトサービス「ごち送」の一部宅配を請け負うもの。同サービスは運営サイトに約１３０社の飲食店情報を掲載し、消費者と飲食店をマッチングしている。デリバリーには自転車がメインに活用されるが、距離的な理由などで短時間での配送が困難な場合に限り、同社のタクシーが配達する。
「ごち送」事務局を通じて注文の連絡を受けたタクシードライバーは指定された時間に店舗で商品を受け取り、注文者に直接商品を届ける。注文者はドライバーから商品を受け取った際に現金または電子決済サービス「ラインペイ」で商品代金と宅配料（一律５００円）を支払う。野上社長は「福岡市はコンパクトな街であることからも、タクシーの利点を生かして鮮度と味を落とさずに配達していきたい」と話している。また、５月から㈱フレッシュ青果の福岡営業所（福岡市東区箱崎ふ頭５丁目）が一般家庭向けに販売する青果、きのこ、果物セットの宅配も手掛けている。
同社は１９５０年１１月設立。資本金１１４６万円。２０１９年８月期売上高は１７億６００万円。従業員約３００人。

2020年6月9日発行