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福岡市の脱炭素推進に関する補助事業に採択 UPay


週刊経済2022年11月29日発行

生産拡大、新商品開発などに充当

コメにコーンスターチを加えて原料にする「米ストロー」を製造、販売する㈱UPay(ユーペイ、福岡市中央区大名2丁目、上官ゆい社長)は10月7日、福岡市の「令和4年度 福岡グリーンイノベーションチャレンジ」に採択された。
「福岡グリーンイノベーションチャレンジ」とは、中小企業の脱炭素ビジネスを支援する取り組みで、カーボンニュートラルに関する製品開発など新たな事業に取り組む中小企業を支援することでグリーンイノベーションを推進するもの。採択企業は原材料、消耗品費、外注加工費、人件費など製品開発に必要な経費のうち上限200万円とした補助率2分の1の補助金を受けることができる。
同社はコメ7割、トウモロコシ由来のでんぷん3割を原料にした完全植物由来の「米(コメ)ストロー」を企画し、主力商品として製造販売している。紙ストローよりも耐久性が高いほか、プラスチックを原料としていないため環境に配慮した脱炭素製品でもある。プラスチック使用量削減を促す「プラスチック資源純化促進法」が今年4月から施行されて以降、飲食店などではプラスチック製品を代替素材へ移行する動きが高まっており、それに伴い「米ストロー」の需要も増えている。紙パックの飲料ストローにおいては脱プラが進まない、という背景から、今回の補助金は紙パックの飲料ストロー向けに伸縮機能があるコメストローの開発費用に充てる。同社では「環境に配慮した新商品開発に今後も力を入れていきたい」と話している。
同社は2016年8月設立。資本金3千万円。従業員数は10人。同市東区箱崎ふ頭に国内工場、中国に海外工場を置く。