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福岡工場の稼働に向け、準備本格化 東京のハウデンジャパン
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週刊経済2022年10月4日発行
10月末に試作機を導入
スコットランドに本社を置き、世界各地の鉱山や発電所、大型プラントで使用される工業用ファン圧縮機、熱交換器などの大型産業機器を製造するHowden(ハウデン)グループの日本法人・ハウデンジャパン㈱(東京都墨田区両国3丁目、チャン・イーロン社長)は、6月に開設した福岡工場(福岡市東区多の津2丁目)の稼働に向け、準備を本格化している。
5年前に日本法人として設立した同社は、営業と顧客向けのメンテナンスを行える事業拠点を東京・両国に置いていたが、すでに事業所と工場のある韓国、台湾の拠点と同様、日本国内にも工場を置く必要性を感じ、昨年8月に福岡県内への工場進出を決定。6月に福岡空港や博多港とのアクセスにも恵まれた同市東区多の津2丁目に工場を開設した。工場のフロア面積は約400㎡。工場では水素自動車に3分前後で重点するための水素を100MPaまで昇圧可能なダイアフラム圧縮機の組み立てをはじめ、水素エネルギー関連の事業に取り組む地場企業や研究機関と連携し、構成部品の開発にも取り組んでいきたいとしている。すでに工場、事務所のリノベーションは終了しており、10月末にも試作機を導入し、本格的な稼働に向けた準備を加速させる。当初は4人体制でスタートし、工場の稼働状況に応じて人員増も計画している。
疋田敦子マネージャーは「韓国、台湾との直行便があり、博多港にも近いことから福岡への工場開設を決めた」と経緯を説明しながら、「水素関連施設が充実していることは大きなビジネスチャンス。さまざまなニーズに応えられるよう頑張っていきたい」と話している。
1854年創業のハウデングループは90年代、日本に拠点を開設していたが撤退。長く国内大手メーカーに技術供与という形態で事業を展開してきた。しかし、5年前に事業方針を転換、自社ブランドでの事業拡大を目指し、東京・両国に日本法人を設立、韓国、台湾の拠点と連携し、事業を展開してきた。福岡に工場を作った背景には、韓国、台湾とのアクセスが恵まれていることに加え、福岡県が先端産業として水素エネルギー関連の振興に力を入れていることから、福岡県企業立地課や福岡市企業誘致課のサポートを受け、同地に工場を開設した。