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福ビル街区建替プロジェクトのホテル概要を決定 西日本鉄道


週刊経済2022年1月12日発行

東京のPlan・Do・Seeと提携

西日本鉄道㈱(福岡市博多区博多駅前3丁目、林田浩一社長)は、同市中央区天神1丁目で開発を進める大型複合ビル「福ビル街区建替プロジェクト」におけるホテル概要を決定、㈱Plan・Do・See(東京都千代田区、野田豊加代表取締役)とホテルマネジメント契約を締結し、2025年春の開業に向けて準備を進めると12月22日に発表した。
ホテル部分は新ビルのコンセプト「創造交差点」を実現するため、国内外でその地域の特性を生かした独自のコンセプト・デザインを持つホテルやレストランを展開するPlan・Do・Seeを運営パートナーに、デザイナーには建築家の中村拓志氏を起用し、人と人との出会いや交流といった体験そのものが来館目的となる「ライフスタイル型ホテル」を計画。宿泊や食事、接待などさまざまなシーンで、新たなビジネスや文化を生み出すクリエイティブな人たちの集客・交流を促進し、オフィスや商業部分などとの相乗効果を図る。
ホテルは18・19階の客室・付帯施設、19階のレストラン、6階の多目的ホール、1階のエントランスやカフェ・バーで構成し、延べ床面積は約5千㎡。客室は全室バルコニー付きの41室を備え、外気に触れ、眺望を楽しめる仕様。一部中庭を望む書斎付きの客室も用意し、打ち合わせやデスクワークをできるようにした。テラス付きサウナや中庭、ラウンジなど、長期滞在者もくつろいで過ごせる体験型の付帯施設も準備する。最上階のレストランは博多湾を一望するルーフトップバーやオールデイダイニングなどを設け、日常利用から接待まで幅広く対応。1階の明治通りに面したカフェ・バーはオフィスワーカーや来街者など誰もが使いやすい、交流や賑わいの場を創出する。6階のスカイロビー階に設ける多目的ホールは、ブランド新作発表会やアートイベント、レセプションパーティなど文化発信や交流の場を提供する。
同プロジェクトは福岡ビルなど3棟を一体的に建て替える同社単独では最大規模の開発。敷地面積が約8600㎡。建物は高さが約97mで、地上19階、塔屋1階、地下4階建て。延べ床面積が約14万7千㎡。地下2階~地上4階が商業、地上8階~17階がオフィス、18・19階がホテル、6・7階がスカイロビー・ビジネスゾーン、5階が設備、地下3・4階が駐車場を予定。昨年11月に福岡市の「天神ビッグバンボーナス認定」を取得し、容積緩和制度の適用を受け、同12月に着工しており、2024年12月の完成を目指す。