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福ビル街区建替えプロジェクトがZEB認証取得 西日本鉄道


週刊経済2023年3月7日発行

天神ビッグバンで初めて

西日本鉄道㈱(福岡市博多区博多駅前、林田浩一社長)は2月27日、新福岡ビル(仮称)の建設計画が進む「福ビル街区建替えプロジェクト」(福岡市中央区天神1丁目)において、環境性能評価の指標であるBELSで最高ランクである星5つを獲得、同時にオフィスエリアで「ZEB Ready」、商業エリアでは「ZEB Oriented」の認証を取得した。
BELSは、一次エネルギー消費量の基準値からの削減率や基準への適合可否等で環境性能を評価する指標で、最高ランクの星5を獲得した建物の中でもさらに省エネ性能が優れる場合、ZEBの取得が認定される。エネルギー消費量を40%以上削減した建物は「ZEB Oriented」、50%以上削減した建物は「ZEB Ready」の認定となり、さらに75%以上の「Nearly ZEB」、100%以上の「ZEB」という認証のランクがある。天神ビッグバンの既存プロジェクトでZEB認証を取得した物件は初。また認証取得物件の中では西日本最大級の規模になるという。同プロジェクトでは、制御機能付きLED照明や高効率な空調・換気設備、地域熱供給システムなどの環境性能の高い設備に加え、ダブルスキンサッシやLow-Eガラス、太陽光追尾型のグラデーションブラインドなど、断熱性の高い外装材を積極的に取り入れ、オフィス部分で51%の削減、商業部分では物販で45%、飲食で30%の削減を見込む。高さ制限の緩和などにより、建替え後の延べ床面積は約60%増加するが、1㎡あたりの年間一次エネルギーの消費量は約64%削減される見込み。
福岡市は来年度から、ビルのZEB化に係る設計費用の補助金を創設する計画を示している。天神開発本部福ビル街区開発部の日宇悟史課長は、「新福岡ビルは、グループのフラッグシップとなる環境配慮型ビルとして計画を進めている。今回のZEB認証で環境性能の高さを広くアピールできれば」と話している。