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社会課題解決に向けた2件の実証実験を採択 福岡市と福岡地域戦略推進協議会


週刊経済2024年10月9日発行号

遠隔モニタリングなど

福岡市と福岡地域戦略推進協議会(略称FDC、福岡市博多区博多駅前2丁目、麻生泰会長)は9月3日、「福岡市実証実験フルサポート事業」で実証実験2件を採択した。
福岡市実証実験フルサポート事業では、先端技術などを活用し社会課題の解決などを目指すプロジェクトを全国から募集。福岡市民の生活向上や安全性、社会実装の可能性など複合的な視点から採択した事業に対して、広報支援や行政データの提供、実証フィールドの提供、国家戦略特区を活用した規制緩和などで支援する。
採択したのは、ジャパン・トゥエンティワン㈱(愛知県豊橋市、岸本賢和社長CEO)の非接触センサーによる生体情報の遠隔モニタリングシステムと、九州大学(石橋達朗総長)による災害事象が発生した際に生じるごく僅かな気圧変動「インフラサウンド」の多点測定の2件。ジャパン・トゥエンティワンは、既存医療機器から取得するデータと非接触センサーから取得されるデータを比較し高精度に生体情報が取得可能であることやスタッフの負担軽減につながるかを検証。九州大学は、小型で高性能な気圧センサーを福岡市公民館など45地点に設置し、インフラサウンドを計測することで災害事象の発生とその予兆を検知できるか検証。発生や予兆を住民がその場で即座に入手でき、避難や防災に役立てる仕組みを目指す。