NEWS

県内4社に新規投資 大阪中小企業投資育成


週刊経済2023年4月25日発行

総額2億4300万円

投資、成長支援事業の大阪中小企業投資育成㈱(大阪市北区中之島3丁目、小林利典社長)は3月、福岡県内で株式と新株予約権付社債の新規投資を実施した。
株式投資は、重電機器卸売、計装工事などの千代田ホールディングス㈱(福岡市中央区白金2丁目、田中正利社長)の1億5400万円(7日)、建設石材窯業製品卸の本田産業㈱(大牟田市長田町、塩塚優子社長)の2800万円(31日)、三池生コンクリート工業㈱(同、本田浩一社長)の4千万円(同)。
千代田ホールディングスは1955年創業、2015年4月設立。資本金8千万円。従業員380人(グループ)。2022年4月期売上高は246億円。傘下に事業会社5社を有する千代田グループの持ち株会社。三菱電機㈱の重電機器特約店で、九州全域に加えて西日本や関東にも展開している千代田興産㈱、空調制御で国内首位のアズビル㈱特約店で、計装工事の千代田計装㈱の中核事業会社2社が軸。省エネ、脱炭素に関連するビジネスの強化にも本腰を入れている。本田産業は1940年創業、68年1月設立。資本金9900万円。従業員29人。2022年3月期売上高は47億円。生コンクリート製造の三池生コンクリート工業㈱の販売会社で、生コンクリート、積ブロックを中心に各種建築関連資材を販売するほか、各種工事の請負や不動産賃貸を手掛ける。老舗の土木、建設資材商社として地元に密着した経営を展開。今後は従来の事業に加えてITコンサルティング事業や保険代理店などの新たな事業展開も開始、検討している。三池生コンクリート工業は1965年2月設立。資本金9千万円。従業員62人。2022年3月期売上高は15億円。久留米市以南から熊本県玉名市周辺までの広範囲にわたるエリアに生コンクリートを供給。原材料の調達から生コン、積ブロックの製造販売をグループで一貫して手掛け、高配合生コンの供給など、地域からの多様なニーズに応えている。
新株予約権付社債投資は、電力制御装置製造業の㈱ケーメック(北九州市若松区南二島2丁目、広松英和社長)の2100万円(31日)。同社は2003年9月設立。資本金1400万円。従業員65人。2022年6月期売上高は17億円。制御装置の設計、製造業者で、制御装置のほか、省力化機械の設計、製造も手掛けている。各種制御装置、省力化機械は設計、開発、プログラミング、製作、据付、試運転調整、メンテナンスまで一貫対応できる体制を構築している。今後はEV需要の高まりを受け、蓄電池の充放電装置分野の拡大を目指す。
大阪中小企業投資育成は1963年11月設立、資本金68億2200万円。中小企業投資育成株式会社法に基づいて設立された公的な投資育成機関で、事業の成長発展見込みがあり、経営基盤の強化などに取り組んでいる企業を選定基準としている。福井、滋賀、奈良、和歌山以西の24府県を営業エリアとしており、九州支社(福岡市中央区天神1丁目、濱田志郎支社長)は92年4月に九州事務所として開設、2006年、支社に昇格した。