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県内地価動向、「実感値」、「予測値」ともにマイナス幅が改善 県不動産鑑定士協会


週刊経済2021年9月22日発行

第13回の不動産DI調査

公益社団法人・福岡県不動産鑑定士協会(事務局・福岡市博多区祇園町、石田美紀子会長)は8月26日、不動産市況DI(第13回調査)を発表した。県全体の地価動向は「実感値」で前回調査(今年2月発表の第12回調査)に比べて25・1ポイント改善し、プラス14・7、「予想値」では25・5ポイント改善のマイナス1・2と第11回調査時(第一回目の緊急事態宣言発出直後)から2期連続の改善となった。
調査は2015(平成27年)年以来、1月と7月に現状の「実感」と半年後の見通しを「予測」に分けて実施。第11回の前々回調査からコロナ禍の影響でマイナスが続いているものの、「実感値」、「予測値」とともに大幅な改善傾向にある。主要都市別における「実感値」で県全体では前回調査時と比べて25・1ポイント改善し、プラス14・7ポイント、福岡市は41・1ポイント改善し、プラス14・7ポイント、北九州市は13・2ポイント改善し、マイナス3・1ポイント、久留米市は5・8ポイント増で、プラス13・7ポイントだった。その一方、「予測値は」は県全体で22・5ポイント改善し、マイナス1・2ポイント、福岡市は39・6ポイント改善し、プラス15・1ポイント、北九州市は11ポイント改善、マイナス13・6ポイント、久留米市は34・5ポイント改善のプラス8・2ポイントといずれも回復基調にある。
そのほか、取引件数別のDI指数では、戸建販売件数が実感値でマイナス7・0ポイント(前回調査時に比べて13・0ポイント改善)、予想値はマイナス4・9ポイント(同17・6ポイント改善)、マンション販売件数が実感値でマイナス14・9ポイント(同19・1ポイント改善)、予想値はマイナス12・1ポイント(同24・7ポイント改善)、仲介物件件数が実感値でマイナス10・6ポイント(同11・4ポイント改善)、予想値はマイナス4・9ポイント(同17・4ポイント改善)、建築件数が実感値でマイナス11・5ポイント(同22・6ポイント改善)、予想値はマイナス11・8ポイント(同19・2ポイント改善)と、前回調査時と同様にいずれもマイナスで推移するものの、マイナス幅は改善傾向にあると読み取れる。同協会では「地価動向の実感値は前回の調査時から引き続き改善傾向にあるが、都市による濃淡が見られている。一方の予測値では全県的に改善が見られる」と話している。今回の有効回答数は506。