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省エネ、無風の冷暖房システム導入賃貸を建設 照栄建設、西部ガスなど6社


第1弾は室見、香椎に

地場建設大手の照栄建設株式会社(福岡市南区向新町2丁目、中村悦治社長)は、西部ガス株式会社(同市博多区千代1丁目、酒見俊夫社長)など6社共同でKFT株式会社(同区店屋町、二枝崇治社長)開発の冷暖房システム「光冷暖」を導入した初の賃貸マンションを企画している。

光冷暖は壁と天井、ラジエーターの表面に特殊セラミックでコーティングし遠赤外放射の作用で体感温度をコントロールする室内環境システムで、家庭用エアコンに比べ省エネ効果がある。これまで戸建てを中心に学校や福祉施設などで導入されていたが普及、拡大に向け賃貸マンションでの開発プロジェクトがスタートした。設計・施工を照栄建設、貸主・管理を株式会社ハウスメイトパートナーズ福岡支店、管理を照栄不動産株式会社、設備監修を西部ガスとKFT、媒介を株式会社ハウスメイトショップ姪浜店が担当する。

戸建てと建築方法が異なり、また入居者が入れ替わるなど技術的な面でこれまで集合住宅への導入が進んでいなかったが、照栄建設が本社ビルの一部や今年2月に建て替えた福岡銀行大橋支店に導入するなど、鉄筋コンクリート造でのノウハウを確立。さらに、KFTでは光冷暖システムの生産拡大に向けメーカーと協議を進めており、現在の年間200物件分から倍増以上に対応できる体制を整えている。

マンションのブランド名は「A TERRACE」。建設しているのは福岡市早良区室見5丁目と同市東区香椎駅前2丁目の2物件。ともにペット可物件で、無風で温度調節できる光冷暖を強みに、空気の乾燥を気にする女性やアトピーやぜんそくなど健康に気遣う層を取り込んでいく。室見は20代後半~30代前半の単身女性をターゲットに1R30戸、完成予定は8月中旬。香椎はファミリー層をターゲットに2LDK10戸、完成予定は10月中旬。6社では今後同様の物件を福岡市内中心に展開していく。

2017年5月16日発行