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直方駅前にIT事業者3社を誘致 直方市
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週刊経済2021年8月10日発行
誘致実績は6社に
直方市(大塚進弘市長)は7月29日、市内へのIT事業者3社の誘致を発表した。市外のIT事業者の誘致実績は、3月に発表した3社に続き6社となった。
市では、産業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進や、若年層向けの職域創出の一環で中心市街地へのIT事業者誘致に取り組んでおり、進出を考える企業向けに視察ツアーなどを実施。今回の3社は昨年のツアーに参加し、市内への拠点開設を決めた。進出企業は、業務システムの開発や要件定義を手掛けるオットシステム㈱(東京都板橋区、長田祐二社長)、産業機器やIoT関連のシステム開発を手掛けるクロール㈱(東京都武蔵野市、木下和也社長)、製造業を中心に企業向けのシステム開発を手掛ける㈱ネビジョン(広島市、清水良彦社長)で、直方駅前の竹田ビル(同市須崎町)6階に共同の拠点を設けた。オットシステムは7月23日付で福岡支社を開設。9月には常駐の社員を置く考えで、1人~2人の中途採用を想定している。クロールはまず出張ベースの拠点として福岡支店を設け、同市や地元企業との連携を探る。ネビジョンは3人が本社と直方市のサテライトオフィスを行き来しており、市や企業などの課題をヒアリングしていく考え。
大塚市長は「本市は石炭産業とともに発展し、ものづくりが強みとなってきた。時代変化の中でこれを伸ばしていくためには、固有技術を進化させながら、デジタル技術を活用していかなければならない。この地で産業振興や、行政が抱える社会的課題の解決にご協力いただき、市の活性化を図っていきたい」とあいさつ。オットシステムの長田社長は「まずは高齢者のITリテラシー向上や、アナログからデジタルへの転換、その先にデータを生かした効率化、生産性向上に取り組んでいけたら。まずは地域や企業で困っていることの本質を聞きたい」、クロールの木下社長は「直方市の歴史を知り、活性化に貢献できればと考えた。メディアやコンテンツ制作部門も持っているので、域内の魅力を知って、外に発信していくことも技術とともに表現できればとイメージしている」、ネビジョンの清水社長は「広島で製造業向けのシステムを手掛け、これまで拠点は広島のみだった。製造業が多くを占める直方市でも、お役に立てるシステムを作っていきたい」と話した。