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生鮮食品EC事業、福岡市で実証実験 クックパッド
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週刊経済2021年3月30日発行
東京・神奈川以外で初
料理レシピ投稿・検索サービスを運営するクックパッド㈱(東京都渋谷区恵比寿4丁目、岩田林平社長)は3月22日から同28日まで、福岡市で生鮮食品ECサービス「クックパッドマート」の実証実験を実施した。
同社は2018年からEC事業に参入。東京都・神奈川県で展開しており、両エリア以外でのサービス提供は初めて。九州大学箱崎キャンパス跡地のある東区箱崎地区を中心に、最先端技術を活用したまちづくりに取り組むFukuoka Smart East推進コンソーシアム(福岡市、九州大学、UR都市機構、福岡地域戦略推進協議会)が「Smart East PoC Program」で実証実験を募集、同事業を採択し、実施場所の調整などを支援した。
「クックパッドマート」は専用アプリから出店店舗の商品を購入し、スマートロック・冷蔵機能を持つ生鮮宅配ボックス「マートステーション」が設置されている場所で受け取ることができるもので、福岡での実証期間中は宗像市の物産直売所「道の駅むなかた」、糸島市の「JA糸島産直市場 伊都菜彩」が出店。受け取り場所として福岡市地下鉄箱崎宮前駅、箱崎九大前駅構内に宅配ボックスを設置した。注文された商品は、受け取り予定日の当日正午〜午後5時までの間に宅配ボックスに配達され、ユーザーは午後5時〜翌日正午までの間で受け取る。実証実験では同社社員が配達を手掛けるが、東京・神奈川では提携企業のドライバーが集荷・配送している。今回の実証実験で「新しい生活様式」に対応する買い物手段としてのニーズや、地域生産物を安定的に供給できる「地産地消型の流通システム」について検証する。
同社では「サービスは共働き世帯や単身世帯などの利用が多く、昨年1年間で利用者数は10倍以上に伸びた。地域展開について現時点で具体的に発表できる計画はないが、都市部を中心に、中長期的にはエリア拡大を予定している。本実証実験でも、遠隔地でのサービス提供や、地方都市での物流トラフィックなどさまざまなノウハウを蓄積し、今後に生かしたい」と話している。