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甘木市に延べ床面積約7万㎡の大型物流施設 東京のESR


週刊経済2021年11月23日発行

総投資額約125億円、来年12月の完成予定

香港にグループ本社を置き、アジア・太平洋地域で物流不動産事業を展開する㈱ESR(東京都港区虎ノ門4丁目、スチュアート・ギブソン社長)は11月1日、朝倉市一木に計画していた大型物流施設を着工、12日に現地で地鎮祭を執り行った。  大型物流施設の名称は「ESR福岡甘木ディストリビューションセンター(福岡甘木DC)」。同社では九州初展開の施設で総投資額は約125億円。大分自動車道甘木インターチェンジから約1・7キロの自動車学校跡地に建設する。敷地面積は4万266㎡。鉄骨造り3階建てで、延べ床面積は7万724㎡。1階は積み替えが可能なクロスドックに対応できるよう建物両面にトラックバースを配置、スロープで直接アクセスできる2階には天候に左右されずに入出庫に対応できる中央車路を設けた。1階、2階合わせたトラックバースは大型車で最大86台、4トントラックでは最大124台の収容ができる。倉庫内は1階が最大約1万7250㎡のワンフロアオペレーションタイプで、2階と3階は保管効率の高いメゾネットタイプ。各区画に荷物用エレベーター2基と垂直搬送機1期を標準装備した。最小賃貸区画は5037㎡で、最大8テナントの分割ができる。同社の基本理念である「HUMAN CENTRIC DESIGN(人を中心に考えたデザイン)」に基づき、作業員の休憩室、トラックドライバーの休憩室やシャワー室なども完備する。また、全館LED照明、トイレ・共用部に人感センサーを配置するなど環境配慮型照明システムの導入、BCP対策として非常用自家発電機などを導入する。さらに作業従事者の主な通勤手段がマイカーと想定されることから、隣接する土地を駐車場用地として取得し、敷地内と併せて305台収容の駐車場も整備する。
12日の地鎮祭にはギブソン社長ら同社関係者、設計・施工を担当する前田建設工業㈱の前田操司社長ら工事関係者、朝倉市の地元関係者らが出席し、工事の安全と事業の発展を祈願した。その後、ヒルトン福岡シーホークで開かれた直会(なおらい)で、ギブソン社長は「九州で初めて最新鋭の物流施設を建設することに大きな喜びを感じている。完成時には多くの雇用創出などを通じて地域社会に貢献していきたい」とあいさつした。