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環境・エネルギー事業をさらに追及したい サニックス
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宗政寛社長に聞く
—中期経営計画初年度の今年3月期は黒字転換した。今期2年目だが。
宗政 前期は中計初年度として、いい結果が残せたと思う。従来太陽光発電に力を傾けてきたが、全事業部門に力を入れ、それぞれの担うところを着実に進めることを主眼に今年は進めている。
—最近の業況は。
宗政 太陽光発電のSE事業は予定より少し遅れているが、これは国の認定審査のスピードによるもの。われわれの事業が遅れているわけではないので心配はしていない。そのほか一般住宅向けのHS事業、事業所向けのES事業、プラスチック燃料・発電の環境資源開発事業は順調に推移している。
—4月に各事業部の上に統括本部を設け、横断的な組織改編を実施した。
宗政 事業部間の連携強化によって、より効率を高める狙い。また各事業部の本部長を役員にして、それぞれの責任と権限をはっきりさせている。それぞれが担う業務を着実に進めており、全体の業績は計画線上で進んでいる。
—太陽光発電関連でも、経済産業省の「需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント(VPP)構築実証事業」のリソースアグリゲーターとして7月に採択された。
宗政 太陽光で発電した電力の供給を安定化させる取り組みで、当社としても1〜2年前から構想はあったが、経産省の実証事業に参画する方針になったのは今年3月ごろ。太陽光発電は天候などで発電量が左右されるが、数をまとめ、さらに蓄電池を併用することで電力需給を安定化させる。当社は今回、九州電力管内のエンドユーザーにご協力いただいてスタートする。再生可能エネルギーの普及を目指す当社としては、非常に重要な取り組みと位置付けている。
—最近話題になっている「ヒアリ」で株価が上がったとか。
宗政 それは事実。ご相談があれば期待には応えようと考えている。先日、台湾でヒアリの実態を見学してきた。ちょっとかまれただけで重大な問題にはならないようだが、攻撃性が強いので一斉に襲われると怖い。また温かいところが好きで、電線をかじるなどの被害もあるようだ。当社はシロアリだけではなく、害虫全般の研究をしているので十分に対応できると思う。
—社長就任から約10カ月、現在の所感は。
宗政 環境とエネルギーの仕事をこれからも突き詰めていきたいと思っている。たとえばHS事業でも、家屋のメンテナンスがきちんとできれば、家の寿命が長くなり、その分エネルギーも節約できるし余分なコストもいらない。当社の事業はすべて快適な環境、省エネ、省コストに当てはまる。環境とエネルギーに関する仕事は、広く見れば一体だと言える。これからもその基本的な考え方で走り続けていくが、方向性は就任当初よりも明確になってきた。
2017年10月24日発行