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現職北橋健治氏の4選目が決定 北九州市選挙


北橋氏「思い切って行く」

任期満了に伴う北九州市長選挙が1月27日に投開票され、現職の北橋健治氏(65歳)が19万6684票を集め、4選目を果たした。投票率は33・48%と前回から2・4%を下回り過去最低を更新している。
新人の永田浩一氏(56歳)共産党県委員会と水産加工会社社長の秋武政道氏(58歳)の3人での決戦となった今回の市長選。北橋氏の4選目を賭けた選挙は、これまで培った知名度や地元有権者から支持を集めてきた。そして、投開票時刻とほぼ同時の午後8時にNHKで「当確」の一報が流れ、北九州市八幡東区の大谷会館に集まった支持者らから歓喜の声があふれた。なお、敗れた永田氏は3万8555票、秋武氏は2万7223票を集めている。
北橋氏は「寒い中での選挙戦。直近の気候がよかった福岡市、熊本市の選挙でも投票率が悪かっただけに、投票率を上げるのは簡単ではなかった。自分自身11回目の選挙だが、こんなに苦しかったのは初めて。支援者の皆さんのおかげで当選することができた。まちづくりに関心のある意識の高い方々が投票に行ってくれた」とお礼を述べた。
市政運営の面での評価については「シニアが住みたいまちに2年連続日本一に選ばれているのは北九州市だけ。国連が定めた持続可能な開発目標を指す「SDGs」の活動も国内トップクラス。子育て支援は7年連続日本一の実績がある。その実績を評価してもらえた」と振り返った。そして「若い世代の方が北九州市で夢を叶えられるまちにしたい。スポーツや文化の振興だけでなく、魅力に感じる仕事をどれだけ作れるかが大切だと思う。洋上風力発電、24時間体制の北九州空港などの強みを生かした経済成長路線を築き上げ、若者に魅力ある経済基盤や仕事を作ることが大切。それがまちのエネルギーにつながる」と若者にも寄り添う姿勢を見せていた。人口減少が続く点については「転出と転入の差が大きいので、社会動体を少しでもはやくプラスにしていきたい」と語っている。
選挙の争点にもなったスペースワールド跡地や百貨店の撤退の課題については「時代の変化によってテーマパークは設備投資が求められる。デパートもネット販売や大型店の進出などがあり課題が多い。人口減少もだが、これらの課題を行政としても看過できない。市としてできる応援はする考えで、当事者の方にはそのような環境だが、しっかりと勝ち抜いてほしい」と述べた。
最後に4期目の抱負を聞かれると、少し間を置き「思い切って行こうと思う」と一言。歓声が沸くなか続けて「あくまでも民意を尊重し、独断先行はしてはいけない」と続けた。そして最後に「自分にとってラストチャンスだと思っている。一生懸命に仕事をする」と支持者らを前に誓っていた。

2019年2月5日発行