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熊本駅ビル再開発は21年春開業へ JR九州


タイに現地法人を設立

九州旅客鉄道㈱(福岡市博多区博多駅前3丁目)の青柳俊彦社長は12月6日、ふくおか経済インタビューに応じ、熊本駅ビルの再開発プロジェクトや9月に現地法人を設立したタイ・バンコクでの事業展開などを話した。主なやり取りは次の通り。

—熊本駅ビルの再開発プロジェクトについて。

 青柳 地上12階、地下1階建てで延床面積は10万7000㎡。コンセプトは「水と緑の立体庭園」。1階から7階がシネマコンプレックス含む商業ゾーン、8階が多目的バンケットの結婚式場、9階〜12階がプレミアムホテルとなる。ホテルは「ブラッサム」(200室)。マンション建設など含めた駅周辺の開発面積は約7万㎡で、事業全体で見ると博多に次ぐ大規模なものになる。18年春に豊肥本線・鹿児島本線下りの高架線工事に入り、19年に駅ビルの本体工事に着手する。21年春の開業を予定している。

—売り上げ目標は200億円と、少し控えめな印象を受ける。

 青柳 少々、低めに見積もっている。具体化し、形が見えてきたときに、見込みが増える可能性はある。他県の成功事例を見ると、今後上がる可能性は高い。

—9月にタイに現地法人を設立した。

 青柳 5月に現地調査用に事務所を設立し、その後、早期の事業実現に向けて動き出そうという思いからタイJR九州キャピタルマネジメント㈱を設立した。現地の出資者と共同で設立し、現在は社員2人が常駐している。

—主にどのような事業を展開するのか。

 青柳 現段階ではウィークリーマンションに似たスタイルの“サービスアパートメント”ホテルに取り掛かる考え。日本国内ではまだ浸透していないスタイルだが、タイで普及していると聞いた。現地のニーズを把握し展開を図っていきたい。近年増えている単身赴任者の需要も見込んでいる。

近年の災害を踏まえ、事業多角化・拠点拡大の重要さを再認識している。今後も海外展開を視野に入れた戦略を練る。

2017年12月26日発行