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消費増税の懸念あるも統括判断は「持ち直し」  福岡財務支局    4月の管内経済情勢報告


 福岡財務支局(高木誠支局長)が4月23日に発表した管内経済情勢報告(今年1月―3月期)によると、北部九州3県の総括判断は、4月1日の消費税率引き上げに伴う駆け込み需要と反動への懸念が見られながらも持ち直していると昨年10月と12月発表の判断を継承した。
 項目別で見ると、消費増税の影響が最も大きいとされる個人消費では、増税前の駆け込み需要が見られる中、大型小売店販売額は、百貨店で引き続き高額品の売れ行きは好調なことや、スーパーでは日用品に動きが見られることなどから、全体では持ち直していると判断した。コンビニエンスストア販売額は、プライベート商品の品ぞろえ拡充などによる来店者増加で前年を上回って推移、乗用車販売では新型車の投入効果や駆け込み需要が下支えとなり、前年を大幅に上回り、家電販売も駆け込み需要などの影響からエアコンや白物家電を中心に増加傾向が続いているという。また、旅行取扱高は国内、海外ともに前年を上回って推移したという。生産活動では、鉄鋼が国内外の自動車向けを中心に好調で、高水準の生産が続いている一方、半導体関連は車載向け製品は好調となっているものの、パソコン向け製品の生産が低調となっている。九州経済のけん引役を果たしている自動車は、足下で増税による反動が見られるほか、一部に海外向けを増産する動きが見られるものの、増税前の駆け込み需要の影響から国内向け車種の増産が見られた。造船は高付加価値船舶の建造が続き、下げ止まりを見せている。雇用情勢は、新規求人数が製造業、医療、福祉、建設業を中心に前年を上回っている一方、新規求職者数は引き続き前年を下回っており、有効求人倍率は着実に上昇している。
 そのほか、設備投資は、13年度実績で、製造業は前年比23・9%増、非製造業は同42・7%増で全産業では38・4%増の増加見込み。14年度は全産業で増加見通しとなっている。