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海外向けLNG出荷事業を本格スタート  西部ガス


ISOタンクコンテナを利用

西部ガス㈱(福岡市博多区千代1丁目、道永幸典社長)は12月14日、ひびきLNG基地(北九州市若松区)から中国・上海市のジャスダ・エナジー・テクノロジー社向けに、ISOタンクコンテナ(※)を利用した本格的な海外向けLNG(液化天然ガス)出荷事業をスタートした。
近年、天然ガス需要が増加する中国では、ISOタンクコンテナを利用したLNG需要が高まっており、西部ガスでは需要地に近い「ひびきLNG基地」から一定量まとめて出荷することで需要獲得を目指す。今回は12月から来年3月までの4カ月間で合計約1万2千トンのLNG出荷(週1回、計14回)を計画。14日に北九州港のひびきコンテナターミナル(北九州市若松区)から中国(山東省)へ専用コンテナ船で出荷した初回分(約720トン)は、日本から海外向けのISOタンクコンテナによる一度のLNG出荷量としてはこれまでで最大。
現在のひびきコンテナターミナルでの1隻あたりの荷役許容量(LNG出荷量)は400トンだが、今回の出荷は荷役許容量の制限が緩和されたことで実現した。同社では「ひびきLNG基地を活用したグローバルビジネスを推進し、アジア地域におけるLNG取引の拠点化を進め、LNG供給の多様性の拡大および自由度の向上に貢献していきたい」と話している。
※国際基準(ISO規格)に基づいて製造された安全性の高いコンテナ。

2020年12月22日発行