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樋門の遠隔監視制御システムを開発開始  アドバンテックテクノロジーズ ジェー・フィルズ


週刊経済2021年1月19発行

福大大橋研究室と

産業用PC、IoT製品の開発などを手掛けるアドバンテックテクノロジーズ㈱(以下ATJ・直方市上境飛熊、石田隆裕社長)は12月15日、㈱ジェー・フィルズ(北九州市小倉北区中井5丁目、谷一身社長)、福岡大学工学部電子情報工学科大橋研究室と共同で直方市内の遠賀川河川域の樋門を遠隔監視・制御するシステムの開発を開始した。
直方市の公募型プロポーザル「直方市遠隔監視制御型樋門管理システム調査検証業務」の受託者に選定されたもの。温暖化の影響で河川氾濫による災害リスクが高まる中、樋門を遠隔で監視・制御できるシステムの開発で防災・減災につなげる。委託期間は昨年12月15日から今年3月19日まで。ATJが保有するAI・IoTシステムの開発技術に、高濃度排水処理システムなどを手掛けるジェー・フィルズの特許技術「手動樋門制御技術」、福岡大学大橋研究室の水位・水流を非接触・遠隔で計測する基礎研究を連携させ、短期間で開発を実現する。ATJが樋門の現況調査や遠隔監視と電子制御の試行、実証実験の実施、実用化に向けた課題・計画の取りまとめを担い、福岡大学大橋研究室が遠隔監視型の水位・流速・流向測定技術の研究など、ジェー・フィルズが既設樋門の自動制御技術の検討と試行などを担う。ATJは「本件が国内で年々深刻となっている災害対策への一助となるよう努めていく」としている。
同社は1966年5月設立。資本金3億円。従業員200人。2019年2月に台湾の大手産業用PCメーカー、Advantechの傘下に入り、オムロン直方から社名変更している。