NEWS

  • 地域

楽天と提携し全国展開を本格化へ   国内信販   ブランド力やネットワークを活用


 国内信販株式会社(福岡市博多区博多駅前三丁目、中村欣治社長)は三月十日、総合インターネットサービスの楽天株式会社(東京都港区、三木谷浩史社長)と業務、資本提携すると発表した。楽天グループのブランド力やネットワークを活用し全国展開を本格化する。
 今回の業務提携は、楽天グループの金融事業の下、四つの新戦略を進めるもので、(1)楽天のノウハウを活用し、インターネットを通じたクレジットカード会員獲得や新たなクレジットカード商品の開発。(2)EC事業でのショッピングクレジット機能提携などの楽天グループが展開するサービスでの決済連動。(3)東北楽天ゴールデンイーグルスなどのファンクラブ会員向けクレジットカード機能付き会員カードの発行や金融サービスの提供。(4)同球団本拠地である仙台地区を中心とした東北地方での加盟店開拓の推進など。
 資本提携については楽天が、日本産業パートナーズが保有する国内信販の株式のうち、発行済み普通株式の五五・五%相当分を総額百二十億円で六月一日をめどに譲り受ける。また十月一日付けで、社名を「国内信販株式会社」から「楽天KC株式会社」に変更する。
 中村社長は「当社は全国に八十三拠点もっているが、ネットワークとしては弱い。楽天と提携することで関東地方、東北地方での業務拡充を 目指す。〇六年の株式上場を目指してがんばりたい」と話している。

 会長に三木谷楽天社長、社長に関副社長が就任
 また、今回の提携完了後、代表取締役会長に三木谷浩史楽天社長が就任、代表取締役社長に関榮一国内信販副社長が昇格する。このほか副会長に中村欣治国内信販社長と國重惇史楽天クレジット社長が就任する。
 三木谷氏は、兵庫県出身、一九六五年三月十一日生まれの四十歳、一橋大学卒、八八年四月に株式会社日本興業銀行入行。九六年二月に株式会社クリムゾングループを設立し代表取締役(現任)、九七年二月に株式会社エム・ディー・エム(現楽天株式会社)設立し代業取締役、二〇〇一年二月株式会社インフォシーク代表取締役社長、楽天株式会社代表取締役会長を兼務、〇二年七月楽天株式会社代表取締役会長兼社長営業本部長、〇三年三月代表取締役会長兼社長執行役員楽天事業カンパニー担当、〇四年三月代表取締役会長兼社長最高執行役員EC事業カンパニー社長兼ポータル・メディア事業カンパニー社長(現任)。
 中村氏は、北海道出身、一九四〇年一月五日生まれの六十五歳、明治大学卒、六三年十一月に日本信用販売株式会社(現日本信販)入社。八七年六月取締役中四国・九州地区本部長、九一年六月取締役営業本部副本部長、九二年六月取締役クレジット事業本部長クレジット推進部長、九三年六月取締役管理本部長、九四年六月常務取締役、九九年六月国内信販株式会社代表取締役社長(現任)。
 國重氏は、山口県出身、一九四五年十二月二十三日生まれの五十九歳、東京大学卒、六八年四月に株式会社住友銀行入行、九四年六月取締役就任、九七年六月住友キャピタル証券株式会社代表取締役副社長、九九年三月DLJdirectSFG証券株式会社(現楽天証券株式会社)代表取締役社長(現任)、二〇〇四年三月楽天常務執行役員(現任)、〇四年株式会社あおぞらカード(現楽天証券株式会社)代表取締役社長(現任)。
 関氏は、富山県出身、四七年八月十三日生まれの五十七歳、一橋大学卒、七一年四月に株式会社日本興業銀行入行。二〇〇〇年九月同行執行役員福岡支店長、〇二年四月株式会社みずほ銀行常務執行役員、〇三年四月に国内信販株式会社入社、〇三年六月常務取締役執行役員、〇四年六月代表取締役副社長(現任)。
 新役員は以下の通り。
 ▼代表取締役会長 楽天株式会社代表取締役社長三木谷浩史▼取締役副会長 同社代表取締役社長中村欣治、楽天クレジット株式会社國重惇史▼代表取締役社長 同社取締役副社長関榮一。

2005.3.23 発行 週刊経済より