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東京都の近代システムビューローに資本参加  シティアスコム    SE調達力拡充で案件対応力を強化


 地場大手の情報システム開発会社、株式会社シティアスコム(福岡市早良区百道浜2丁目、藤本宏文社長)はこのほど、ソフトウエア開発の近代システムビューロー株式会社(以下近代社、東京都千代田区、積千代美社長)が実施した第三者割当増資で同社株式を取得し、資本参加した。
 少子高齢化の進行でICT業界も人手不足が成長の大きな阻害要因になる中、現在から近い将来のシステムエンジニア調達力を鑑み、東京、名古屋、福岡と同じ営業エリアを共有する近代社と共同することで受注機会の損失を減らし、案件対応力を高める狙い。シティアスコムの近代社への出資比率は20%となり、今後は共同での顧客向けサービスを拡充していく方針。
 近代社は1980(昭和55)年10月設立。増資後の資本金は4500万円。東京本社のほか、名古屋、福岡に支社を置き、従業員は88人。2015年9月期売上高は10億円。官公庁や大手銀行・金融機関等のシステム開発を中心とした独立系のソフトウエア会社で、特に制御系やミドルウェアを得意とする。創業35年の歴史を持ち、離職率の低さと教育体制の充実ぶりに定評があるという。
 シティアスコムは1971年1月設立。資本金4億4200万円。従業員470人。16年3月期は売上高82億5800万円で前期と比べ大きく増収増益となった。金融や流通、製造業向けを軸とした開発事業やデータセンター事業、業界トップの学校法人向けパッケージソフトなど既存事業を生かした戦略に加え、グループを挙げて事業の拡大と深化に取り組む。今年4月にはシステム基盤構築に特化した子会社「株式会社シティアスコムアイテック」を設立し、事業領域をさらに広げている。