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東京営業所開設で売上高5%増の184・3億円 クラレイ3月期決算
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経常利益も29・6%増
冷凍農畜水産物卸や冷蔵倉庫業などのクラレイ㈱(北九州市小倉南区中曽根東1丁目、沖一生社長)の2020年3月期決算は、売上高が前年同期比5%増の184億3140万円、経常利益が29・6%増の2億5186万円で増収増益だった。当期純利益は31・1%増の1億7616万円。
昨年4月に東京営業所を開設し新規開拓を進めた結果、販路拡大に繋がり、2期ぶりの増収。利益面では、この2、3年取り組んできた冷凍農畜水産物の保有在庫の効率化や、利益率の高い自社商品の開発が奏功し、3期連続の増益に繋がった。
事業別に見ると、輸入冷凍水産部や餌魚・加工原魚を取り扱う商事部水産部門は、多品種の商品開発と仕入国、仕入先の開拓、および在庫の適正化が進み、売上高が前年同期比3・9%増の84億7398万円。輸入冷凍農畜産物を扱う商事部農畜産部門は、新規開拓と、既存顧客に向けた新商品提案などサービス向上を推進し、売上高が15・7%増の41億478万円。加工部は、カニ原料の高値が続き、利益率向上を図るも物流、人経費増を補えず、売上高が0・2%減の6億3975万円。直販部は、外食産業、地場量販店など各種販売先に応じたサービスと商品の提供、利益率改善を図り、売上高が前期並みの44億9567万円。福岡県内3カ所に営業冷蔵倉庫を所有する物流部は、一般食品から工業製品素材まで取り扱う強みを生かして新規営業に取り組み、売上高が0・6%増の5億2864万円だった。
沖社長は「新型コロナウイルス感染拡大で世界、および国内経済の停滞が予測される中、業種、エリア戦略の取り組み、経営戦略の見える化、部門間協力体制の強化、在庫効率化など経営改善を推し進めたい」と話している。
今期は、東京営業所の売り上げ拡大や新商品の開発推進などを見込み、売上高が3%増の190億円、経常利益が20%増の3億円と、増収増益を見込んでいる。
同社は1952年5月設立。資本金8千万円。従業員119人。
2020年7月14日発行