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東京の業務用酒類卸、みのりHDを子会社化へ  ヤマエ久野


首都圏への販売シェア拡大

九州最大手の独立系総合問屋、ヤマエ久野㈱は、9月29日付で業務用酒類卸売、みのりホールディングス㈱(東京都八王子市元横山町1丁目、隈部康彦社長)の発行済株式の95%を取得し、連結子会社化する。取得価額は123億円。

これは、今年4月からスタートした3カ年の新中期経営計画「GRADE70」において、首都圏での販売シェアのさらなる拡大を基本戦略の一つの柱に掲げ、事業に取り組む一環。みのりHDは、㈱河内屋やジェノスグループ㈱を含む7つの事業会社を傘下とし、首都圏を中心に料飲店やレストラン、高級ホテルなど約1万軒の顧客を有し、2016年12月期売上高は354億6200万円にのぼる業務用酒類卸売業の大手。河内屋とジェノスグループは、酒類の豊富な品揃えと24時間365日のフルタイム受注体制や首都圏エリアにおける5カ所の大型物流センターを有し、顧客への定期・定時納品体制を構築。また、物流子会社を通じて業界初となる業務用酒類卸売業の同業他社も参加した共同配送事業を運営している。

ヤマエ久野では今回の子会社化により、みのりHDの各事業会社とヤマエ久野の量販店・CVS・外食・製造業などに対する卸売事業で培ったフルラインの商品調達機能や物流サービスを共有することで首都圏エリアでの双方事業のさらなる拡大を図る。

みのりHDは2011年10月設立。資本金は1億円で、オリックスの子会社が出資するOPI2002投資事業組合が95%を出資。16年12月期の連結経常利益は3億8200万円、連結純資産は34億2900万円。

ヤマエ久野は首都圏エリアで、昨年10月に東京支社を新設し、今年5月には常温・低温対応の大型物流センターを開設。同社のビジネスモデルである、加工食品、酒類、チルド・生鮮食品、食品原材料、飼料、畜産物などの卸売事業や量販店・CVSチェーンなどに対する共同配送事業等の物流サービスの提供からなるフルライン型の営業・物流サービス提供の基盤強化を図っていた。

2017年9月5日発行