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来春、水素ステーションが稼働  西部ガス    商用では九州初の「オンサイト方式」


 西部ガス株式会社(福岡市博多区千代1丁目、酒見俊夫社長)は、来年3月の運転開始をめどに同市東区東浜2丁目に商用の燃料電池自動車用水素ステーションを建設する。
 総合エネルギー企業を目指す一環で、場所は博多港東浜ふ頭北岸にある同社福北工場用地内。敷地面積は1300平方m。商用としては九州初となる「オンサイト方式(※1)」の水素ステーションで、燃料電池自動車への水素充填機能のほか、水素製造設備を持たない他のステーション(※2)向けに水素を払い出す機能も備える。主要構成機器は水素製造装置、水素圧縮機、蓄圧器、ディスペンサーなど。供給能力は300N立方m/h、水素払出機能は払出出力20MPa。同社では「水素ステーションの建設や、水素利用の可能性についての幅広い検討を通じて水素社会実現へ貢献していく」と話している。
 水素ステーションは、環境性の高さから今後の普及が期待されている燃料電池自動車に燃料となる水素を供給する設備。現在、燃料電池自動車の普及に必要なインフラとして全国的な整備が進められており、各自治体においても官民挙げての取り組みが強く推進されている。
※1「オンサイト方式」はステーション内で水素を製造する方式。今回のステーションは都市ガスのインフラを活用することで、天然ガスを原料として水素を製造し、安定的な供給が可能となる。
※2「水素製造設備を持たないステーション」はオフサイト方式のステーション。