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来年5月、福岡事業所に「試作棟」新設へ 三菱ケミカル


週刊経済2021年9月28日発行

半導体材料の製品群拡充へ

大手総合化学メーカーの三菱ケミカル㈱(東京都千代田区、和賀昌之社長)は福岡事業所(北九州市八幡西区)に、新製品開発に向けた「試作棟」を建設することを決めた。稼働予定は来年5月。
新規開発品の試作リードタイムを短縮し、開発力と生産体制の強化を図るための設備投資で、半導体材料ビジネスの拡充を図る。新施設は全館クリーンルーム仕様で、自動化などの最新鋭設備を積極的に導入する。最新設備による量産検討に加え、製品群拡大を見据えた将来スペースを確保し、先端半導体をはじめとする顧客の新たなニーズに、スピーディーに対応するための拠点と位置付ける。また、半導体のトレンドである「微細化」「積層化」「パワー半導体」などを念頭に置いた「先端世代」の半導体材料や半導体薬品の開発を目指すという。
同社半導体セクターの担当者は、「試作棟を弾みに製品群を拡大し、『先端世代』での事業拡大を目指していく」と同ビジネスの展望を話している。