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来年4月から特急料金を値上げ JR九州


週刊経済2021年8月31日発行

消費税増税時除き会社発足以来初めて

九州旅客鉄道㈱(JR九州、福岡市博多区博多駅前3丁目、青柳俊彦社長)は、在来線特急列車の特急料金を来年4月1日乗車分から値上げする。
これは、新型コロナウイルス感染症による利用者の減少や取り巻く経営環境の変化を受けて、持続的な交通ネットワークを維持するため、特急料金を見直すもの。在来線の特急料金の値上げは、消費税率引き上げ時の転嫁を除いて、1987年4月の会社発足以来初めて。自由席特急料金は最も金額の低い営業キロ地帯25キロまでの場合、現行の310円から改定後は500円になる。以下、50キロまでは現行630円が750円に、75キロまでは840円が1千円に、100キロまでは950円が1200円に、150キロまでは1250円が1800円に、200キロまでは1410円が2200円に、300キロまでは1520円が2400円に、301キロ以上は1680円が2600円に値上げする。
博多~直方間(篠栗線・筑豊本線)の停車駅相互間(25キロまでの区間除く)などで特別に安く設定されている特定特急料金(自由席)も、310円や420円の区間は500円に、520円の区間は600円に値上げする。指定席特急料金は現在、自由席特急料金に530円を上乗せした金額だが、改定後は春休みやゴールデンウィーク、夏休み、年末年始といった繁忙期に設定する「対象日」は730円の加算となる。特急「あそぼーい!」の展望席(パノラマシート)や白いくろちゃんシート、特急「かわせみ やませみ」のやませみベンチシートの「対象日」の加算額は、現行の740円から940円になる。
ジパング倶楽部割引など、通常の特急料金から30%などの割引をして発売している割引きっぷの発売額は、特急料金改定に伴い変更となる。一方、特急定期券「エクセルパス」や「九州ネットきっぷ」「2枚きっぷ」「ハロー自由時間パス」などの割引きっぷの発売額は、現時点において現行価格から変更の予定はないという。