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来年1月、小型空気浄化装置を発売 アイクォーク


週刊経済2023年9月20日発行号

博物館などでの需要見込む

電子機器受託設計、開発、製造を手掛けるアイクォーク㈱(糟屋郡志免町南里6丁目、立石憲治社長)は来年1月、小型の空気浄化装置「エアネックス ミニ」を発売する。
同社は自社商品として、光触媒を活用した空気浄化装置の開発・製造に取り組んできた。展示会や学会への出展で、展示室やケース内で使える小型の浄化装置への要望が多く寄せられたことから開発。博物館や美術館では、展示ケース内に充満した有害ガスによる展示物の劣化が問題となっており、これまで吸着材を入れて対応することが多かったが、コスト面や再放出が課題となっていたという。新商品は展示ケース、保存庫などの密閉空間(5㎥以内)での使用を想定し、VOC(揮発性有機化合物)などの化学物質を分解する。重さは約1・8㎏、サイズは335×110×95(㎜)。Bluetooth接続でスマートフォンアプリから操作や設定、周辺の温度や湿度の確認ができる。価格は、ACアダプタータイプが7万円程度、ワイヤレス給電タイプが9万円台を想定。要望があった博物館や美術館のほかに、研究所や企業などでの需要も見込んでいる。
立石社長は「ワイヤレス給電タイプでは、展示ケースなどに穴を開けず、開閉も最低限で稼働・操作ができる。今年6月に出展した『文化財保存修復学会』でも商品を紹介し、好評を得た。ニッチな市場ではあるが、文化財保存や活用に寄与するためにも取り組んでいきたい」と話している。
同社は2000年9月設立。資本金は1千万円。本社のほかに、筑豊事業所(田川郡香春町)、東京オフィス・ショールーム(東京都大田区)を展開している。