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本社北側敷地にロボット工場を新設 安川電機


週刊経済2023年6月20日発行号

総事業費は200億円

モーションコントロール・ロボット開発、システムエンジニアリングなどを手掛ける㈱安川電機(北九州市八幡西区黒崎城石、小川昌寛社長)は、本社北側敷地にモーター生産からロボット組み立てまで一貫生産するロボット工場の新設を明らかにした。総事業費は200億円で、2025年度の稼働を目指す。
原材料費や物流費の高騰、不安定なサプライチェーンを背景に、国内生産体制の拠点となる「マザー工場」を新設することで、内製化率を高めると同時に製品の安定供給を図るのが狙い。同社は現在、総事業費約40億円をかけ本社北側敷地に産業用ロボットアーム加工工場(延べ床面積約8千㎡の2階建て)を建設しており、ロボット生産技術開発の拠点として確立させる方針。ロボット新工場は延べ床面積2万8千㎡の2階建て。2024年度に着工し、25年度に完成・本格稼働を計画している。ロボット工場が完成すれば、八幡西事業所(同市八幡西区黒崎城石)、中間事業所(中間市上底井野)、中国・常州、スロベニアに次いで5拠点目となる。完成後は全体の生産能力が現在の月5400台から約1・5倍に拡大する見込み。
同社は今年5月に発表した3カ年中期経営計画(2023年度~25年度)で投資額1500億円を投資する計画を公表しており、今回の新工場は同計画の一環。また、同社は昨年秋にTOTO㈱(北九州市小倉北区中島2丁目、清田徳明社長)から行橋市今井のTOTO子会社工場跡地約7万㎡を取得。同跡地に安川電機行橋事業所インバーター工場を移設し、モーターを制御するインバーター用のプリント基板を増産する計画もある。総事業費は500億円超で、行橋新工場は27年春の稼働を予定している。