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最高業績更新、売上高は4%増の1151億円  黒崎播磨    経常利益は53%増の57億円


 耐火物製造の黒崎播磨株式会社(北九州市八幡西区、伊倉信彦社長)の16年3月期連結決算は、売上高は前期比4・3%増の1151億1800万円、経常利益は同53・8%増の57億6600万円で増収増益となり、前期に続いて過去最高業績を更新した。
 中間決算発表時に通期の業績予想を公表して以降、2度に渡って上方修正を加えるなど、収益ともに好調に推移した。主要取引先である鉄鋼業界の粗鋼生産量は前年度実績を下回っているものの、前上期まで顕著だった円安進行を背景に、海外マーケットを中心とした拡販・新規開拓に力を入れたことが奏功した。また、利益面では海外拠点を含めた生産ラインのコストダウン、調達コストの低減で大幅増益を達成。当期純利益は前期比約2・3倍の36億7500万円となった。
 セグメント別の業績では、主力の耐火物事業は国内スポット案件、海外子会社の売上増加により、売上高は前期比3・5%増の919億5900万円、セグメント利益は同86・3%増の39億1000万円と好調だった。釜炉の設計施工などを手掛けるファーネス事業は、工事案件の受注増で売上高は同6・7%増の157億5100万円、セグメント利益は同15・2%増の10億6600万円。産業用セラミック製造販売のセラミック事業は、売上高は同9・1%増の56億500万円、セグメント利益は同15・4%減の1億8900万円。不動産事業の売上高は、同5・8%減の9億1900万円、セグメント利益は同34・5%増の5億4000万円。その他事業の売上高は、同18・4%増の8億8300万円、セグメント利益は同12・7%減の4200万円だった。
 今期の業績予想については、鉄鋼会社向けの耐火物数量・販売価格が未定であることから、「現時点で合理的な算定が困難」として、前期に続いて未公表。例年、中間決算の発表時に公表されている。