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日韓合弁の物流会社を設立 福岡運輸など7社 4月28日から
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福岡運輸株式会社(福岡市博多区空港前二丁目、島田隆士社長)は四月二十八日、日本および韓国の数社と合弁会社を設立した。
新会社は日本国内物流における、コスト高の問題をクリアするため設 立されたもの。名称は「MFL(MULTI FUNCTIONAL LOGISTICS CO.LTD)株式会社」で、資本金は千百万円、資本参加した企業は、高知通運株式会社(高知県高知市北本町一丁目、野村茂久社長)、濃飛倉庫運輸株式会社(岐阜市、尾関卓司社長)、静内自動車運輸株式会社(北海道静内町末広町三丁目、伊藤政記社長)、J&Kロジスティックス株式会社(東京都中央区、 原瑞穂社長、)株式会社ユース流通システム(東京都新宿区大久保二丁目、鈴木敬輔社長)、国宝海運株式会社(南大門路四街、朴照俊社長)の合計七社。本社は東京都中央区八丁掘り三丁目。取締役会長には福岡運輸の山口善久専務、社長には高知通運の野村社長が就任した。
海外に拠点を置くことで積み替えなどのコストを削減し、物流の効率 化を目指す。韓国側はインフラ、物流ハンドリング技術、IT技術を日本企業側に提供し、日本側は宅配輸送、BtoB輸送、冷凍・冷蔵・港湾物流、情報システムなど日本企業の持つ機能を国内すべての港で提供して物流の最適化を図る。
新会社の支店はソウル、釜山、北海道、東北、関東、中部、大阪、 中・四国、九州支店の九支店で、海外事務所はホーチミン、青島、威海、煙台、大連、天津、香港、上海の八カ所、物流拠点は国内六十カ所にのぼる。
初年度売上見込みは五十億円
また同社では、企業間の連携による効果で初年度売上高五十億円を見込んでいる。
東南アジアや中国などで生産された商品・貨物を釜山港に集約、国宝海運の倉庫で検品、保管を手掛け、輸送距離短縮によるトータルなコストダウンを図り、売上増加を目指す。
福岡運輸は冷凍冷蔵輸送に関する小口輸送、物流加工、高知通運はフォワーディング、トレーラー輸送、定温物流、濃飛倉庫運輸は国際物流手配、物流加工業務、静内自動車運輸は北海道全般に於ける小口配送、物流加工といったそれぞれのノウハウを提供する。さらに国宝海運は釜山における保管、物流加工、手配、海上手配、ユース流通システムは荷主との物流改善計画に於ける情報システムサポート、J&Kロジスティックスは荷主へのコスト改善シュミュレーションなどのコンサル業務それぞれ手掛け、トータル的な物流コスト削減を目指している。
山口専務は「釜山を経由することで日本国内でのトラックの積み替え がなくなるため、物流コストが削減できる。生産、物流の海外シフトの流れを見ると海外企業と提携することは大変有効な戦略になる」と話している。
福岡運輸は、一九四三年十二月設立、一九五六年十月創業、資本金八千万円、従業員数は四百三十人。〇二年三月期売上高は二百二十九億円。
島田社長は福岡県出身、一九四二年三月十一日生まれの六十一歳、福岡県立福岡高校卒業、趣味は読書、ゴルフ。
なお、新会社の役員は次の通り
▼会長 福岡運輸株式会社専務山口善久、▼社長 高知通運株式会社社長野村茂 久、▼専務 静内自動車運輸株式会社社長伊藤政記▼取締役 濃飛倉庫運輸株式会社取締役川本尚▼J&Kロジスティックス株式会社社長原瑞穂、国宝海運株式会社専務朴東述▼監査役 株式会社ユース流通システム社長鈴木敬輔
2003.05.20 発行 週刊経済より