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日田彦山線BRTひこぼしラインを開業 JR九州


週刊経済2023年9月5日発行号

鉄道をBRTとしての整備は九州初

九州旅客鉄道㈱(JR九州、福岡市博多区博多駅前3丁目、古宮洋二社長)は8月28日、2017年7月の九州北部豪雨で被災した福岡県と大分県を結ぶ日田彦山線の添田駅~夜明・日田駅間をBRT(バス高速輸送システム)の「日田彦山線BRTひこぼしライン」として開業した。
日田彦山線は同豪雨で線路が流されるなどの被害に遭い、一部運行見合わせが続いていたが、沿線自治体とJR九州が協議を重ね、添田駅~夜明・日田駅の約40㎞の区間を鉄道ではなくバスを走らせるBRTとして復旧させることで合意。鉄道をBRTとして整備するのは全国で3例目、九州では初。宝珠山駅~彦山駅間の約14㎞は線路敷地をBRT専用道として整備し、添田駅~彦山駅、宝珠山駅~日田駅間は地域住民の生活圏に近い一般道を走行する。1日の運行本数は鉄道の約1・5倍の32本、駅に代わる停留所は病院の前などに新設され以前の3倍の36停に増やし、地域の足としての利便性を高めた。
豊田俊郎国土交通副大臣や服部誠太郎福岡県知事、佐藤樹一郎大分県知事らが出席した同27日の開業式典でJR九州の古宮社長は「福岡県や大分県、沿線自治体の皆さんのおかげで開業を迎えられた。BRTひこぼしラインが地域の“星”になるよう、多くの人に利用されるように努めていきたい」とあいさつした。