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日中の2大クルーズ港が連携強化でMOU締結 博多港と上海港


定期航路開設目指す

福岡市港湾空港局は1月31日、博多港と上海港の連携強化を目的に、両港間で覚書を締結した。

具体的な今後の取り組みは、両港を発着港とする定期航路開設の実現、寄港地観光の充実に向けたクルーズ船社への共同提案、岸壁予約の円滑化に向けた予約システム間の情報交換など。これらを実行することで、アジアのクルーズ市場の持続的な成長をけん引し、「クルーズ客の満足度向上」と「地域経済の活性化」を好循環させる新たな成長モデルを構築する。

定期航路クルーズについては、具体的な発着日時は決まっていないが、今まで日帰りが主流だった旅行スタイルから数日間滞在可能なプランを打ち出す考え。

締結式には福岡市港湾空港局の中村貴久局長、上海呉淞口国際輪港発展有限公司の顧絵権総経理らが出席した。会見で、中村港湾局長は「今までは上海港から博多港への一方通行で、上海港はアウトバンド、博多港はインバウンドに偏重していた。今後は博多港もアウトバンドに、上海港もインバウンドに注力し、“相互的”かつ“多様”な交流を図っていきたい。また、航空路線と両輪で行き来を促す流れもつくっていきたい」とあいさつした。

上海呉淞口国際郵輪港は11年10月に供用開始。拠点は上海市郊外長江沿いの呉淞口。上海市宝山区政府などの出資のもと、上海呉淞口国際郵輪港発展有限公司が運営している。今年度中に岸壁を2バースから4バースに増築予定。大型船の受入れが可能なため上海港で中心的な役割を担っており、16年の寄港回数は上海港全体の9割のシェアを越える471回にのぼる。

2018年2月14日発行