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新大牟田駅南側に約8ヘクタールの産業団地 大牟田市


週刊経済2021年2月9日発行

総事業費3億円

大牟田市は、同市岩本の九州新幹線・新大牟田駅南側に産業団地を新たに整備する。2023(令和5)年度末の完成予定。
新産業団地は新大牟田駅南側、九州道・南関インターチェンジと地域高規格道路・有明海沿岸道路・大牟田北インターとのアクセス道路でもある主要地方道・南関大牟田北線沿い。全体の面積は8・1ヘクタール。うち4・8ヘクタールを企業の受け皿となる産業用地に、南関大牟田北線沿いに面する約2・7ヘクタールを「賑わい交流用地」として、飲食店や小売店、宿泊施設などの用地として整備する。今年度中に関係法の手続きや用地取得などの協議、実施設計の作成、農林産業法や農業振興法、都市計画法など県知事の同意までを済ませ、年度となる今年5月に県知事の許可を経て、7月から用地取得などを進め、10月には造成工事に着工する予定。開発に関する事業費は今月中にも明らかになる見通し。
関好孝市長は「現在、当初の計画通り順調に進んでいる。新大牟田駅周辺は重要な広域交流拠点であり、交通アクセスも優れている。都市機能の向上や交流拠点にふさわしい土地活用を図っていきたい」と話している。

20年の企業立地は進出企業1社、市内企業5社が移転拡張

また、同市が発表した昨年の企業立地動向によると、進出企業1社、すでに市内に拠点を置く企業5社が事業拡大に伴う移転拡張などを実施、設備投資額は約28億円に上っていることが分かった。
新たに進出したのは、大阪に本社を置く東洋アルミニウム㈱で、同社は南関インター近くの大牟田テクノパークに新規事業であるコンパウンド事業の工場を建設、11月から操業を開始しているという。市内に拠点を置く企業の動きでは、㈱日立ハイテク九州(同市手鎌)、三井住建道路㈱(東京都)、大牟田運送㈱(同市不知火町)の3社が有明海沿岸道路・健老インター近くにある大牟田エコタウンに物流拠点や生産拠点を新設、移転拡張する。さらに重要港湾・三池港の臨港産業用地にある大牟田物流センター内には市内の山口機工㈱、㈲横山工業などが事業拡大に伴う生産拠点などを新設する。また、同市では、19年に㈱シグマパワー有明(同市新港町)が200億円をかけ、現在稼働中の三川発電所隣接地にバイオマス発電所を新設したほか、デンカ㈱(旧電気化学工業㈱)が大牟田工場内に新工場、大阪に本社を置く片山化学工業㈱が同市四ツ山町のみなと産業団地に10億円をかけ、新工場を建設しており、これらを含めた設備投資額は290億円に上っており、関市長は「新型コロナウイルス感染症や令和2年7月豪雨被害に見舞われながらも、市内における企業誘致や設備投資の動きは底堅い」としている。