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新会社を設立し石村萬盛堂の事業譲受 かわとしなど地場企業6社
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週刊経済2021年10月12日発行
商号を変えず店舗、従業員引き継ぐ
辛子明太子メーカー・㈱ふくや(福岡市博多区中洲2丁目、川原武浩社長)の持株会社である㈱かわとし(同社長)など地場企業6社は9月中旬、共同出資による新会社・㈱石村萬盛堂を設立し、10月1日付で老舗菓子店「石村萬盛堂」(同区須崎町、石村善之亮社長)から事業を譲り受けた。譲受額は非公表。
1905年創業の石村萬盛堂は「銘菓 鶴乃子」が主力商品で、70年代にはホワイトデーの起源とされる「マシュマロデー」を発案したことでも知られており、福岡県を中心に店舗を展開。しかし、近年の店舗拡大や新工場建設による設備投資の負担、他社との競争激化、さらには新型コロナ感染拡大による需要減少が追い打ちをかけ収益が悪化。売上高も約28億円(2020年6月期)と5年前の半分に落ち込み、本店の土地や工場の売却を進めていた。
新会社は、かわとしのほかに上村建設㈱(同区、上村英輔社長)、㈱やずや(同市南区、矢頭徹社長)、福岡地所㈱(同市博多区、榎本一郎社長)、㈱トクスイコーポレーション(同市中央区、徳島建征社長)、教育関連会社(非公表)の6社が出資。50%以上を出資するかわとしの川原社長が社長に就任した。今後は商号を変えず、従業員の雇用と店舗の経営を引き継ぐ。旧会社は清算手続きに入る。