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新ファンド「ベータ2020ファンド」を組成  ドーガン・ベータ


40社へ出資、25億規模へ

九州・福岡のスタートアップに特化して投資を行うベンチャーキャピタル㈱ドーガン・ベータ(福岡市中央区大名2丁目、林龍平代表取締役パートナー)は5月15日、ベンチャー企業対象地域特化型新ファンド「ベータ2020ファンド」を組成した。
これまで九州内のさまざまなスタートアップ支援に携わってきた同社。今回の新ファンド一次受付(ファーストクローズ)では、㈱QTnet(福岡市中央区、岩崎和人社長)、㈱第一交通産業(北九州市小倉北区、田中亮一郎社長)、㈱福岡放送(福岡市中央区、菅原洋二社長)、丸松セム㈱(同市東区、八頭司 和孝社長)、㈱明治産業(同市中央区、明永喜年社長)、㈱山口フィナンシャルグループ(山口県下関市、吉村 猛社長)などから計約15億円の資金調達を実施。21年5月までにファンドを25億円規模まで目指し、年間約10社、合計40社への投資を行う。
スタートアップファンドの存続期間は一般的に10年間がスタンダードとされている。こうした中、新ファンドは存続期間を12年間(うち前半5年で投資)に設定。これは資金量が回復するまで谷底状態になることを指すスタートアップ企業の成長プロセス「死の谷(デスバレー)」の課題を乗り越えるため、First to lastをコンセプトに株式上場(IPO)目指す上でシードラウンドからシリーズAラウンドやその後期まで少額投資も含めたサポート強化を担うという。
林代表パートナーは「シリーズAラウンドで数億円の資金調達が必要な時期に、投資家の求める事業進捗の基準を満たすことができないベンチャー企業も。私たちが伴走することで出資を受けられる基準やシリーズA投資家と早い時期からのコミュニケーションが必要ということを知ってもらい、将来を見据えた戦略サポートができれば」と話している。

2020年6月30日発行