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拘縮の予防を推進する団体を設立  スマイルストーンの石橋代表    理事長に松尾佐賀大医学部准教授


 福祉用具における企画、開発、販売のコンサルティングなどを手掛けるスマイルストーン合同会社(春日市ちくし台)の石橋弘人社長は3月1日、寝たきりなどの場合に引き起こされる拘縮(こうしゅく)の予防を推進する一般社団法人を立ち上げた。
 名称は「一般社団法人こうしゅくゼロ推進協議会」。拘縮とは、長い間体を動かさない場合に筋肉や皮膚など関節周囲の軟部組織が伸縮性を失い固くなることで関節の動きが悪くなる状態を指し、介護現場では主に人力による抱え上げや身体状況にあっていない車椅子の使用、介護ベッドなどのリクライニング時に発生する背圧を放置していることなどが原因とされている。同団体では、現在医療現場で拘縮に関する知識が浸透していない状況を背景に、人力介護をなくし適切な福祉用具サービスを広めていくことなどを目的とした啓蒙活動を展開する。
 内容は成功事例の情報提供や施設向け福祉用具レンタルサービス開始の呼びかけをはじめとした広報や講演活動、拘縮の原因追究や対策の調査研究、教育プランの策定など。また、石橋代表は副代表理事兼事務局長に就き、代表理事は松尾清美・佐賀大学大学院医学系研究科医学部附属地域医療科学教育研究センター福祉健康科学部門准教授が就任。また、理事に越後宏之氏、幹事に鱸伸宏氏が就いた。事務局は高齢者見守りサービスなどを展開する株式会社ワーコンプロジェクト(福岡市博多区博多駅南1丁目、青木比登美社長)内に設置している。
 松尾代表理事は佐賀市出身。1953年11月生まれの63歳。宮崎大学工学部機械工学科を卒業後、79年に労働福祉事業団総合せき損センター医用工学研究室に就職。03年に退職後佐賀大学医学部助教授に就任し現在に至る。また05年日本リハビリテーション工学協会理事、07年から4年間同協会の理事長を務めた。