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抗ウイルス能力向上の空気清浄機 フジコー


週刊経済2023年9月12日発行号

商品名は「ブルーデオS型」

圧延用ロール、搬送ローラーなど複合金属製品の製造販売を手掛ける㈱フジコー(北九州市戸畑区、萩尾寿昭社長)は、自社開発の空気清浄機を改良し、子会社の㈱マスクフジコー(小倉北区)で8月15日販売開始した。
フジコーは2010年に光触媒事業を立ち上げ、微粒子を基材表面に直接吹き付ける溶射技術を活用して殺菌や脱臭効果をもたらす製品を開発。医療機関や介護施設などでの利用を想定した開発を手掛ける中、衛生管理意識が高まるコロナ禍を背景に光触媒フィルターを内蔵した空気清浄機「ブルーデオ」の販売が拡大。発売当初の2020年度の販売台数が約8千台に対し、21年度は14万5千台と18倍だったという。同年度をピークに販売数は落ち着いたものウイルス分解などに一定の効果が認められていることから旧モデルから改善改良を重ねてリニューアルした。
商品名は「ブルーデオS型」。洗える集塵(しゅうじん)フィルターにより交換は基本的に不要になったほか、フィルターの開発で旧モデルと同サイズでありながら3倍のスピードで消臭が可能になり、近紫外線LEDで省電力を実現したという。サイズは幅187、奥行145、高さ268(㎜)。価格は2万9480円(税込み)。同製品にはタレントの向井理さんを起用し、専用サイトほか量販店での販売も開始。萩尾社長は「性能や効能に対して自信を持って打ち出せる。今後流行が予想されるインフルエンザや花粉症対策としても売り込んでいきたい」と話している。