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戸畑区の旭硝子事業所内にセメント資源化工場 三菱マテリアルと麻生


共同会社設立

大手非鉄金属メーカーの三菱マテリアル㈱(東京都千代田区大手町、竹内章社長)は現在、㈱麻生(飯塚市芳雄町、麻生巌社長)と共同で設立した焼却飛灰のセメント資源事業会社「北九州アッシュリサイクルシステムズ㈱」の工場を建設している。来年4月の営業開始予定で5月に着工、現在基盤工事に取りかかっている。

敷地面積は約1万㎡、建築面積は約2450㎡。正門から左側に飛灰受け入れ設備、中央部には洗浄〜脱水を行う設備、右奥には洗浄灰置き場と乾燥炉を設置する。工場は1日で最大116トンの焼却飛灰の処理が可能で、洗浄した焼却飛灰は三菱マテリアルのセメント工場(九州)や、近隣のセメント工場でリサイクル利用する。

焼却飛灰が年間約70万トン最終処分されている状況を踏まえ、三菱マテリアルが焼却飛灰の塩素をセメント資源化が可能となる低濃度まで洗浄する技術を開発。県内で一般廃棄物焼却灰処理を事業とし、自治体との取引実績が多く、セメント会社と交流のある㈱麻生と共同で事業検討会を重ね、事業化に至った。

三菱マテリアルでは「同事業において、このような大きな規模で取り組むのは初。スケールアップ試験など麻生さんにもご協力いただき、事業化することができた」と話している。

2017年8月1日発行