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当初予算案は前年並みの1兆410億円 福岡市


週刊経済2022年2月22日発行

予算テーマは「ぬくもりと彩り」

福岡市は2月10日、2022年度の当初予算案を発表、一般会計の予算規模は、前年比1・3%減の1兆410億円となった。
前年とほぼ同規模の予算で、2年連続で1兆円を超えた。歳入面を見ると、納税義務者の増加や企業収益の改善で市税は前年比9・1%増の3455億円となった一方、地方交付税は市税の増加等で同18・0%減の615億円に減少。市債発行額は同24・2%減の698億円となった。歳出では、社会保障費が同2・6%増の3002億円となったほか、新型コロナ対応経費を2193億円(同15・3%減)確保している。
次年度予算のテーマは「ぬくもりと彩り」。新型コロナの長期化で困難な状況にある子育て世代の支援や、天神ビッグバン等で大きく変わりつつあるまちに彩りを加えるための取り組みを強化する。具体的には、子どもの習い事の費用を一部助成する「子ども習い事応援事業」に新たに2億9712万円を計上したほか、ヤングケアラーの相談支援事業(3519万円)、乳幼児健診情報のデジタル化(2496万円)、児童虐待防止のための相談支援の充実(7221万円)などを新規予算として盛り込んだ。また、街中での新規イベント、「アートウィーク」の開催経費(4051万円)やアートカフェの開設・運営費用(4848万円)なども計上した。
高島市長は「困難な状況にある子どもたちを救うための施策、貧困の連鎖を断ち切るための施策等に、特に重点的に予算を配分した」と話している。