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弥冨農園に資本性劣後ローン融資を実施 日本公庫福岡西支店


週刊経済2023年4月11日発行

融資額は1千万円

㈱日本政策金融公庫福岡西支店(福岡市中央区舞鶴3丁目、山口繁紀支店長)は3月30日、ネギ農家でネギ加工品製造・販売を手掛ける㈱弥冨農園(糸島市三坂、弥冨一社長)に「新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付(新型コロナ対策資本性劣後ローン)」による融資を実施した。融資額は1千万円。
弥冨農園は現在、年間500トンのネギ生産を可能とする約19ヘクタールの作付面積を有する県内有数のネギ生産事業者。同社が生産する「糸島ねぎ」を中心に、自社工場で製造した「ねぎ油」は糸島市のふるさと納税に登録されている。今回、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている事業者および事業再生に取り組む事業者を対象に、財務体質強化を図る目的で資金を供給する制度「新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付(新型コロナ対策資本性劣後ローン)」を適用した。
同制度適用による債務は金融検査上、自己資本とみなすことができるほか、他の債務と比べて劣後する(返済順位が低い)ため、民間金融機関からの新規融資促進につながるという。また、「元金は期限一括償還で、それまでの期間は毎月利息のみの返済であり、長期間安定した資金繰りを行うことができる」(日本公庫福岡西支店)と話している。
弥冨農園は江戸時代を起源に規模を拡大。法人設立は2008年4月、資本金は1千万円、従業員数は32人(パート含む)。