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建築用構造体が2023年度グッドデザイン賞に SAIグループホールディングス


週刊経済2023年10月17日発行号

ベスト100も選出

建築、新築住宅などを展開するSAIグループホールディングス㈱(福岡市早良区野芥4丁目、惠美須健也社長)が開発する箱型建築物ユニットがこのほど、2023年度グッドデザイン賞(主催・公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞。さらにグッドデザイン・ベスト100に選出された。
グッドデザイン賞は1957年に創設され、受賞シンボルの「Gマーク」は優れたデザインの象徴として知られるようになった。また、ベスト100は、その年のすべてのグッドデザイン賞受賞対象の中で、審美性、提案性、可能性などから総合的に評価されるもので、今年度は1548件から選出された。
同社が受賞した「CLTセルユニット」は、箱型の木製ユニットを基本として自由に組み合わせて建築を造る新しい構造体。工場で構造体のユニットを組み立て、現場では基礎の上に据え置いて連結するだけの簡易な工法のため、工期短縮を可能にしている。従来は緊結に金物が必要だったが、同社開発のセルユニットは、伝統工法のアイデアを採用し「チキロック」という独自の技術で100%木材活用の工法を実現している。2022年佐賀県唐津市に竣工したモデル棟は、ユニット4台使用し、2層連層した2階建て。構造材と対比し透明感ある外皮と組み合わせるなどで構造材によるデザインの幅を広げており、木質材の活用や接合技術が高く評価され、10月5日発表された。同社では「CLTの流通拡大とともに独自のセルユニットの普及が国産材の流通拡大や豊かな日本の森林を取り戻す大きな一歩になるよう努めたい」と話している。